公務員給与削減も議員定数削減もしないまま増税だけにはひたすらな民主自民増税政権

山陽新聞 (2012/2/25 9:05)

[社説]公務員給与削減 どうなる全体の制度改革
 国家公務員の給与を削減する臨時特例法案が今月中に成立する見通しになった。消費税増税に向けて環境整備を図るため、民主党が自民、公明両党案をほぼ丸のみしてようやく合意にこぎ着けた。ただ、労働組合側と約束していた労働基本権の強化が先送りされるなど今後に火種を残したといえる。

 特例法案は、国家公務員給与の平均0・23%削減を求めた2011年度の人事院勧告(人勧)を実施した上で、12、13年度は平均7・8%削減する。捻出される年間約2900億円は東日本大震災の復興財源にする。

 そもそも「7・8%削減」の特例法案は昨年6月の菅前政権下で国会に提出されていた。削減に当たっては、労働条件を労使協議で決める協約締結権を付与することで連合系労組と合意し、そのための関連法案がセットで提出されていた。菅首相の退陣を巡る政局の混迷で審議入りが遅れた。

 野田政権は9月に出された「0・23%削減」の人勧を見送った上で、特例法案の成立を図ろうとした。しかし、人勧によらない給与変更を問題視する声は強く、自民、公明両党の主張に沿って人勧実施を受け入れた形にした。協約締結権付与の関連法案については、成立への担保がないままの合意となった。

 地方公務員の給与は本来、国とは別個のものであるにもかかわらず、自民党の要求で「自治体が自主的かつ適切に対応されるものとする」との文言を特例法案の付則に追加した。当初は法的に拘束されない付帯決議にとどめることで合意していただけに、民主党の迷走ぶりを印象づけた格好だ。

 社会保障と税の一体改革大綱で、消費税増税の前提として「身を切る」姿勢を示すために盛り込まれたのが、公務員の給与削減と議員定数の削減である。これまでもたびたび指摘されてきたことだが、国会議員も自ら身を切らなければならない。議員定数の削減が、衆院選挙制度改革の論議と絡んでいっこうに進んでいないだけに、報酬や政党助成金のカットに踏み込むべきである。

 特例法案は14年3月末までの時限立法で、その先の取り組みは見通せない。民主党はマニフェスト(政権公約)で「総人件費の2割削減」など国家公務員制度改革を看板政策に掲げてきた。人勧制度の廃止や労働基本権の強化などにどう取り組んでいくのか、公務員制度全体を見据えた改革への道筋を早く示すことが必要である。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック